消防士に関するコラム

消防士が貧乏であり続ける理由と解決策【ヒーロー?いや、ビンボー】

消防士が貧乏であり続ける理由と解決策【ヒーロー?いや、ビンボー】
消防士くん
消防士くん
消防士って給料高いんだよね?貧乏になりたくないし、安定してそうだし、消防士なりたい!

↑この考えで消防士になった僕は、後悔して辞めました。

消防士は、まず間違いなく貧乏人になりやすい職業であることに気付いたからです。

実際は、こう↓↓

消防士くん
消防士くん
消防士やってるけど、マジで金ない。貧乏だなんて周りに恥ずかしくて言えないけど、実際は毎月ギリギリっす…。

↑こういう消防士、めちゃくちゃ多いんですよね。過去の僕含め。

消防士が貧乏になりやすいのには理由があり、ひとことで言うと「特殊すぎる仕事」だからです。本記事では、そのあたりのリアルなところを伝えていきます。

後半では、貧乏消防士を抜け出すためのポイントも解説。

貧乏な消防士で一生を終えたくない方は、ぜひ3分ほどお付き合いください。

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消防士は給料の割に貧乏人が生まれやすい職業です

消防士は給料の割に貧乏人が生まれやすい職業です

  • ローンや借金がいくらでも組めてしまう
  • 休みが多すぎて散財しがち
  • ほとんどの副業が禁止

↑上記3つが理由。

給料が安定しているのは確かですが、それ以上に「出費」が大きくなりやすいのです。

そもそも消防士の給料は、あまり高くないです。東京消防庁などへ行けばそれなりかもですが、地方の消防本部だと周りの一般企業と大差ないですからね。

消防士の安定とは、「やす」く「さだ」まるですよ。

理由その①|ローンや借金がいくらでも組めてしまう

消防士は地方公務員。つまり社会的信用が高い職業です。

もちろんメリットなのですが、ローンがいくらでも組めるのは危険性でもあります。

僕も消防士のころ、20代にして3000万円のローンを借りてマイホームを建てました。月々の返済は7万円。給料の半分以上が返済に取られ、ガチガチに貧乏でしたからね…。

信用の高さに甘えて、無理のある借金をするのは危険。

返済で給料がほぼ無くなるあの感覚は、かなりストレスになります。

理由その②|休みが多すぎて散財しがち

消防士は、恐ろしいほどに休日が多い。しかも平日だろうと余裕で休めます。

  • 3交代制 → 1日出勤、2日休み
  • 2交代制 → 1日出勤、1日休み、たまに4連休

↑消防士の勤務体制は、上記のうちどちらか。

どちらの場合も、平均200日ほどは「お休み」です。民間では絶対にあり得ません。

会社に行っていれば余計なお金を使うことはない。しかし消防士は休みが多すぎるので、人の少ない平日を利用して、快適に遊びまくることができてしまうんですよね。

過酷な24時間勤務のストレスを、パーっと散財して発散している消防士も多いのです。

理由その③|ほとんどの副業が禁止

お金が稼ぎたい場合でも、消防士は副業で稼ぐことが許されていません。

「家事手伝い」など小さなものであればOK。

しかし多くの会社が副業を勧めているこの時代に、今だに原則禁止となってます。

サクッとバイトして小遣いを稼いだり、大きい収入を狙ってビジネスをしてみたりすることは完全に不可能。消防士はお金が減りやすく、なおかつ増やしにくい職業でもありますね。

転職後に気付きましたが、今はもう何かしら副業をしている人の方が圧倒的に多いんです。

他になにも収入源がない消防士は、貧乏になって当然と言えます。

今後、消防士という職業はますます貧乏になる【やる気を保てるか?】

今後、消防士という職業はますます貧乏になる【やる気を保てるか?】

  • 給料はそれほど高くない
  • 年功序列なので、どんなに頑張っても給料は上がらない
  • お金のためではなく「市民」のために働く仕事

↑上記のとおり。

消防士って、いわばボランティアに近い職業なんですよね。

あなたがとても優秀で、誰かの命を救ったとしても、出世や昇給に繋がることはありません。市民からの『ありがとう』が、唯一の「ご褒美」ということになります。

貧乏であっても、お金ではなく市民のために命を張れる方だけが、向いている職業。

ヒーローと呼ばれる仕事ですが、実態はメンタル的に辛いものがあります。

給料・退職金は減っていく一方

今後も、日本の公務員の待遇は悪くなるばかりですよね。

追い打ちをかけるように、2020年から新型コロナで日本経済がさらに困窮。

公務員だけが高い給料をもらうなんて、世間が許せないレベルになってます。世間が苦しければ、公務員も同じように苦しまざるを得ませんからね。

給与も退職金も減少…「地方公務員は安泰」神話の崩壊
地方公務員の退職金は年々下がり続けています。2006年度は平均約2803万円も支払われていました。ところがそれ以降はほぼ毎年下がり続け、2019年度は約2213万円になってしまったのです。その差額は約600万円。高級輸入車1台分も老後資金が減ってしまったことになります。
引用元:「消防士」の生活が苦しくなっているワケ

↑退職金に至っては、わずか10年ほどで600万円の減額。

今20~30代の消防士は、老後まで貧乏生活を強いられるかも知れません。

副業解禁は、消防士にとっては「余命宣告」

一般的には喜ばしいはずの副業解禁。

しかし消防士に関して言えば、危機感を覚える人の方が多いはずです。

結局『副業できるんだから、給料減らしてもいいよな?クビにしてもいいよな?』という恐怖とずっと付き合い続けなくてはなりません。普通の会社と同じように。

これまで「安定」だけを頼りに貧乏でも何とかしのいできた消防士。

しかし日本全体が副業解禁になったとしたら、これほど「不安定」な職業はありませんよ。

消防士のキャリアを積めば積むほど、一般社会からは置いていかれる

消防士のデメリット

  • 他の仕事で役立つ「汎用スキル」が磨けない
  • 消防士以外の仕事では、ほぼ「役立たず」
  • 一般的なサラリーマンより「お金を稼ぐ能力」が低い

↑こんな感じですね。

貧乏ながらも消防士を続けていると、周りとの差が開く一方です。

これまでは、それでも良かった。定年まで消防士を続ければ退職金がたくさん出て、その後何もしなくても生きられたから。しかし今は、そうもいかないんですよね。

『今は貧乏だけど、いつか余裕ができる』という考えが、通用しなくなってきてます。

貧乏消防士を抜け出すために今からやっておくべきこと

貧乏消防士を抜け出すために今からやっておくべきこと

  • 貯金・投資などの「お金の管理」
  • 副業は禁止、でもスキルを磨くのは自由です
  • モチベーションが続かなくなりそうなら転職の準備も

実際に転職した僕が言うのもアレですが…すぐ消防士を辞める必要はないと思います。

むしろ焦って辞めると、行ける会社が限られてもっと貧乏になる可能性がありますのでね。

それよりも『お金に余裕のある生活を目指しつつ、もしチャンスがあればより給料が高い仕事に移れるように、一応の準備をしておく』というイメージで行動することが大事。

順番に深掘りしていきます。

貯金・投資などの「お金の管理」

  • 休日にお金を使いすぎない
  • 投資用の証券口座を1つ持っておく
  • 積み立てNISAやiDeCoを活用

↑今すぐできることとして、上記があります。

というか公務員でNISAもIDeCoもやっていない方は、かなりの大損。

NISAとは「一定の投資で儲けた分の税金がタダ」という国が定めたルール。iDeCoは「個人年金」で、月額21,600円まで積み立てることができ、その全額が所得控除できるもの。いずれも公務員にとっては数少ない収入増+税金減のチャンスです。

もし全く知らない方は、松井証券もしくは楽天証券のHPが分かりやすい。

上記2つはNISA+iDeCoの両方に対応してるんで、どちらか持っておくと安心ですよ。

副業は禁止、でもスキルを磨くのは自由です

  • 投資スキルや金融知識
  • 資格勉強
  • その他、消防士とは異なる分野のスキル

↑僕は、上記を学ぶところから準備を始めました。

結果として『あ、これ転職した方が収入上がるわ』となり、消防士を辞めた感じですね。

もちろん消防士の仕事を頑張るのは良いこと。しかし一生貧乏なリスクを減らしたいのであれば、「他の分野でも食っていける」ようにしておくことが1番重要ですよ。

おすすめの資格サイトを以下に貼っておきます↓↓

資格勉強・スキル取得に役立つサイト

モチベーションが続かなくなりそうなら転職の準備も

  • 転職サイトに登録
  • 良さげな求人があれば転職を検討
  • もし不安ならエージェント付きの転職サービスを活用

↑こんなところですね。

もし消防士を辞める「準備」をするなら、転職サービスへの登録は必須。

今の時代、ネット上にしか掲載されていない「限定求人」が多いからです。会社側も、インターネットを活用せず、求人情報誌だけで会社を探すような人は雇いたくないですからね。

また現在は、体育会系のキャリアサポートに特化した転職サイトも存在。

カウンセリングは無料なんで、相談してみるのもありですね。

おすすめの転職サイト

実際に僕の友人は、アスリートエージェントで消防士から転職しました。

この先を見据えて、念のため無料登録しておくと良いですよ。

消防士は「貧乏だけど市民のために頑張る人」を演じねばならない

消防士は「貧乏だけど市民のために頑張る人」を演じねばならない

会社員と、消防士。

どちらも経験して1番思うことは、「努力した場合の見返り(=報酬)」が違うってことです。

会社員
  • 頑張れば出世できる
  • 頑張れば給料が上がる
  • 頑張ればお金が稼げる
消防士
  • 頑張れば人を助けられる
  • 頑張れば市民のためになる
  • 頑張れば上司にキレられない

↑こんな感じ。

「人を助ける」という目的だけで頑張り続けるのは、なかなか難しいのです。

人生に「お金」は必要。これは仕方ないことですよね。頑張っても給料が変わらず、それどころか自分より給料が高い上司がラクをする仕組みとか、おかしいと思うんですよ。

それでも、市民のために貧乏消防士を続けられるかどうか。

もう一度よく考えて、納得の上で現場へ向かうべきではないでしょうか。

消防士のやる気を削ぎまくる組織の体制

  • いまだに続く年功序列
  • 会議や事務作業の効率化が進まない
  • 『できません』を言ったもの勝ち

↑こういう状況に悩んでいる消防士って多いのでは?

僕も、はっきり言って毎日めちゃくちゃイライラしてましたから…w

特に『それは無理です』を言ったもん勝ちってのはイメージできる人が多いと思う。上司が仕事をサボると、その尻拭いをするのは安い給料で働く若手消防士なんですよね。

能力や成果に比例しない完全なる年功序列は、もうオワコンです。

「クビはないけど貧乏」という事実をどう捉えるかがポイント

  • ラクして最低限稼ぐなら、消防士はあり
  • 貧乏でも良ければ、100%美味しい仕事
  • 耐えられないなら、抜けない限り人生は下り坂

判断は、もちろんあなた次第。

ただし最低でも「今後について一度冷静に考える」ことをおすすめします。

思考停止して『上司に認められたい!』などのモチベーション頼りで努力していると、頑張っても何も変わらない「現実」にぶち当たった時に『今まで何やってたんだ俺…』と絶望してしまいます。

消防士だけが、あなたの人生ではないですからね。

貧乏に悩んでいるなら、まずは『どうするべきか?』をじっくり見直しましょう。

それでは。

消防士におすすめの転職サイト